社員インタビュー

支えられ、そして支える立場へ
- M.S
- ICTソリューション事業部
(2006年入社)
マネージャーに就任されて、どんな変化がありましたか?
一番大きく変わったのは「見える景色」ですね。
エンジニアとして一つの案件に向き合っていたときは、担当する業務やお客様とのやりとりに集中していればよかったんです。
でもマネージャーになってからは、自分のタスクだけじゃなく、チーム全体の動きやメンバーの状態、さらにはグループの方向性まで、広い視点で物事を捉えるようになりました。
日々起こるちょっとしたトラブルや進捗の遅れも、個人ではなく“組織として”どう対処するかを考えるようになって、「私一人ではなく、チームで進む」という感覚がより強くなりましたね。
責任も増えたと思いますが、不安はなかったですか?
それが、意外と不安は少なかったんです。
打診されたときも「あ。じゃあ、やってみます」と、わりと即答でした(笑)。
もちろん、マネージャーという役職の重みは感じていましたけど、それ以上に「自分に何ができるか試してみたい」という気持ちのほうが勝っていました。
周りに信頼できる先輩や同僚がいたことも大きかったですね。これまで何かに挑戦するとき、必ず誰かが支えてくれた。だから今度は、私が誰かを支える番なんだと思ったんです。

エンジニアとしての経験は、今の仕事にも活きていますか?
ものすごく活きています。
今はコードを書く機会は減りましたが、システム開発において技術的な知見を持っているかどうかで、判断の質が全然違うと思うんです。特にお客様と話す場面では、「この人、ちゃんと中身をわかってくれてるな」と思ってもらえるかどうかが大切。
最近は生成AIの活用も増えていて、開発の進め方自体もどんどん変わってきています。そういった新しい流れを把握しつつ、必要な部分は自分でも触ってみる。技術者としての目線は、これからも持ち続けたいなと思っています。
管理職として、チーム運営で意識していることはありますか?
「自分で全部抱え込まないこと」。これはすごく意識しています。
マネージャーになって強く感じたのは、一人で頑張るよりも「この人に任せてみよう」と信頼することの大切さです。各メンバーの特性や得意分野を把握しているチームリーダーと密に連携しながら、チームとして最適なバランスを取っていくことを心がけています。
特に、初めて関わるメンバーがいる場合には、1対1で話す機会を設けたり、自然と距離が縮まるような工夫をしていますね。やはり、信頼関係があってこそ、良い仕事ができると思うので。
印象に残っている仕事はありますか?
いくつかありますが、やはり工事現場のDX化を支えるクラウドシステムの開発には特に思い入れがあります。
中でも、海外向けにゼロから提案して作り上げたシステムは、お客様と何度もやり取りを重ねながら進めたプロジェクトで、完成したときは感慨深かったですね。
プレスリリースでそのシステムが紹介されているのを見たとき、「あぁ、ちゃんと世の中の役に立ってるんだな」と感じて、嬉しかったです。
もう一つは、あるイベントに向けて短期間で開発した案件。
スピード重視だったんですが、最新の技術基盤を取り入れて挑戦したことで、結果的に開発が早く進んだし、その後の拡張もすごくしやすくなりました。やっぱり“新しいものを取り入れる柔軟さ”って大事なんだなって、改めて思いましたね。

女性管理職として感じていることがあれば教えてください。
実はあまり「女性だから」と意識したことがないんです。
もちろん昔よりは環境が良くなっているのかもしれませんが、私はありがたいことに、性別で何かを諦めたり、機会が与えられなかったと感じたことがほとんどありませんでした。
それよりも「この人ならできる」と思ってもらえていたことが嬉しかったし、自分の頑張りがちゃんと届いていたんだと感じられて、モチベーションにもつながっていました。
たまに「女性活躍推進セミナー」みたいな名前を見ると、ちょっと引いてしまうこともあります(笑)。“活躍するのが当たり前”の世界になったら、「女性~」の様な言葉もいらなくなるんじゃないかなって。
今後チャレンジしたいことはありますか?
まずは、生成AIを使ったシステム開発や業務改善をもっと深めていきたいです。
AIを“ツール”としてだけでなく、“パートナー”として活用できるようにすることで、働き方も大きく変わっていくと思うんです。その準備を、今から少しずつ始めたいなと。
それともう一つは、若手の育成ですね。今のチームにも、これから力をつけていくメンバーがたくさんいます。数年後を見据えて、技術やノウハウをしっかり継承していける体制をつくっていきたいです。誰かが育っていく姿を見るのは、本当に嬉しいし、私自身のやりがいにもなっています。
最後に、FCSで働く魅力を教えてください。
この会社の良いところは、「チャンスをちゃんと与えてくれる」ところだと思います。
「やってみたい」と声を上げれば、手を挙げた人に任せてくれるし、その時には必ず誰かが支えてくれる。
私自身、これまで何度も「壁だな」と感じる瞬間がありましたけど、そのたびに周りの人たちに助けてもらって、乗り越えてこられました。これからは、私がその存在になれたら嬉しいです。
誰かが次の一歩を踏み出すときに、「大丈夫だよ」って言える存在でありたいと思っています。
まずは、現在のお仕事について教えてください。
現在は、ICTソリューション事業部でマネージャーを務めています。
お客様との折衝や要件のヒアリング、案件の見積りといった業務に加え、チームの調整や進捗管理など、全体を見渡す立場として仕事をしています。
これまでは、エンジニアとして開発の最前線に立っていましたが、今は「メンバーが最大限の力を発揮できる環境を整えること」が自分の役割だと感じています。たとえば、工事現場のDXを推進するクラウドシステムの開発は、長年関わり続けているプロジェクトのひとつ。今では、チームの力を引き出しながら全体の質とスピードを高めていくという、異なる視点で向き合っています。
「つくる人」から「つなげる人」へ。そんな意識の変化を感じながら、日々、チームと共に歩んでいます。